実係数の2次方程式が異なる2つの虚数解を持つとき、それが共役複素数になる理由

結城先生の問題に答えてみる。

問題
実係数の二次方程式が異なる二つの虚数解を持つとき、その二つの解は、どうして共役複素数になるのでしょうか。わかりやすく説明してください。

もし共役複素数でないとすると、2つの解は
a+bi, c-di (ただしb≠dかつbもdもゼロではない)
と表せる。

この2つの複素数を解に持つ2次方程式
(x-(a+bi))(x-(c-di)=0
と表される。展開すると
x^2 - (a + c + (b -d)i)x + ac + bd - (ad - bc)i = 0
と表される。

ここで、係数は実数であるから1次の係数の虚数部に注目すると
b - d = 0
つまりb = d
でなければならない。しかしこれはb≠dと矛盾する。

逆に、2つの解が共役複素数の場合、解は
a+bi, a-biと表される。

この2つの解を持つ2次方程式
(x-(a+bi))(x-(a-bi))=0
と表される。展開すると
x^2 -2ax + a^2 + b^2 =0
となり、2次方程式が実係数であることと矛盾しない。

従って、実係数の2次方程式が2つの虚数解をもつとき、は共役複素数でなければならない。

証明終わり。だけど、「わかりやすく説明」はできてないなー。